ゾーフィゴの使用に際しましては、放射線安全管理上の注意点にご留意ください。放射線安全管理上の注意点につきましては、関連学会*1より発行される「塩化ラジウム(Ra-223)注射液を用いる内用療法の適正使用マニュアル」に詳細が掲載されていますので、それに従って実施していただきますようお願いいたします。以下に、放射線安全確保並びに本剤の適正使用の観点から特に重要と考えられる部分を掲載します。
*1:日本医学放射線学会 日本核医学会 日本泌尿器科学会 日本放射線技術学会 日本放射線腫瘍学会 (五十音順)
本治療を実施する病院又は診療所(以下、病院等という)は、国民の放射線安全を確保するために実施施設の基準に関して次の項目について満たしている必要があります。
本剤の有効成分ラジウム-223(Ra-223)は、アルファ線を放出する放射性同位元素です。本治療を実施する病院等は、Ra-223の物理的・化学的性質を周知した上で取り扱う必要があります。
ラジウム元素は、周期律表でカルシウムと同じくアルカリ土類金属に属しています。生体内ではカルシウムと類似の挙動をとり、投与したRa-223の大部分が骨転移など骨代謝の亢進した部位に、骨塩(ヒドロキシアパタイト)複合体を形成することで集積すると考えられています。骨に集積したRa-223は11.43日の物理的半減期で壊変します。Ra-223の主な放射性壊変系列を以下に掲載しておりますので、本剤をご使用になる前にご確認ください。