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適正使用ガイド

Q9 無症候性の患者に対するゾーフィゴ単剤治療は可能か?

無症候性患者に対するゾーフィゴ単剤での使用については、個々の患者において想定されるベネフィットとリスクを十分考慮の上、適切にご判断ください。無症候性患者に対しては、本剤の単剤治療を制限するようなデータは得られていませんが、その一方で有効性や安全性に関してランダム化比較試験により確立されたエビデンスもありません。

【解説】

承認時評価に供した臨床試験での対象患者は、症候性の骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)患者でした。無症候性患者に対するゾーフィゴ単剤治療時の有効性及び安全性を検証したランダム化比較試験はこれまでに実施していないため、無症候性患者に対する単剤治療のエビデンスは確立していません。


参考までに、非盲検単群海外第Ⅲb相iEAP試験(708例)において、無症候性/症候性a別の安全性及び有効性を事後解析により検討した範囲内においては、無症候性患者におけるゾーフィゴの忍容性は、症候性患者と比較して良好な傾向が示唆されました。病的骨折の発現率は無症候性患者で4%(6/135例)、症候性患者で6%(32/548例)であり、無症候性患者における新たな安全性の懸念は認められませんでした。しかし、結果の解釈においては、症例数が限定的、観察期間が短い、比較対照群のない単群の臨床試験の事後解析であり患者背景の偏りが存在する可能性がある、などの考慮が必要です1

a : 本解析における無症候性/症候性の定義

  • 無症候性:疼痛がなくオピオイドを使用していない患者(ただし、非オピオイド系鎮痛剤の投与は許容)
  • 症候性 :ベースラインで疼痛がある、または癌性疼痛のためにオピオイドを使用している患者
表. iEAP試験における無症候性/症候性別の有害事象の発現状況1
n (%) 無症候性(n=135)b 症候性(n=548)
有害事象 全グレード 82 (61%) 435 (79%)
有害事象 グレード3-4 39 (29%) 218 (40%)
有害事象 グレード5 2 (1%) 32 (6%)
重篤な薬剤関連有害事象 2 (1%) 31 (6%)
薬剤関連有害事象による投与中止 6 (4%) 33 (6%)

b : 135例中19例で非オピオイド鎮痛薬の使用あり


国内使用成績調査(PMS)cの中間解析(95例)では、少数例で観察期間が短いなど解釈に注意を要するものの、 現時点において新たな安全性の懸念を示唆するようなデータは得られていません2,3
95例におけるWHO3段階除痛ラダースコア別の患者割合は、スコア0(≒無症候性)が59例(62.1%)、スコア1(≒軽度症候性)が21例(22.1%)、スコア2(≒中等度症候性)が4例(4.2%)、およびスコア3(≒高度症候性)が11例(11.6%)でした2,3

c : 患者登録期間:2016年6月~2017年11月